こんにちは、学園町教室 教室長の白澤です。
先日、公立小学校の1クラスの人数を
2025年度までに全学年で35人以下に
引き下げるということが発表されました。
(参照:小学校、全学年で35人学級に 産経新聞 2020/12/22 15:30)
まだ確定ではありませんが、その方向で
最終調整に入ったようです。
皆さんもご存知の通り、
現在1クラスの上限は40人です。
これを21年度から段階的に
減らしていくということ。
21年度に、まずは小2を35人。
その後学年ごとに順次減らしていき、
25年度には小1~6までの
全ての学年を35人学級にするというわけ。
そもそも、クラスの人数規定については
終戦直後の1947年(昭和22年)に
学校教育法施行規則で50人以下という
所からスタートしています。
それが1964年に45人以下となり、
1980年に40人以下になりました。
2011年には小1のみ35人学級となりましたが、
小学校全体の上限人数を引き下げるのは
およそ40年ぶりになりますね。
クラスの人数が少なくなれば、
よりきめ細やかな指導が出来ますよね。
人数が減れば、パソコン端末を活用した
指導(ICT教育)も充実させられる。
ただ、今回の決定に至ったのには
コロナウイルスの影響も大きく。
40人学級だと『3密』を避けるための
物理的な距離を確保することが難しい。
それが、人数を減らすこで十分な距離を
取ることが出来る、と。
これも少人数クラスを推し進める
大きな理由となったのは間違いないです。
一方で。
1クラスの人数が減るということは
その分クラスが増えるわけですから、
対応する教職員の確保が重要になってきます。
計画通り進めていくと、5年間で実に1万3000人強も
増員しなければならないようです。
以前ここで書きましたが、教員志望が減っている中で
これだけの人数を確保できるのでしょうか。
教員採用試験の競争率低下がより進み、
優秀な人材を確保することも
難しくなるかもしれません。(参照:最低でも3倍必要)
加えて、今回中学校での導入は見送りとなりました。
そうなると、小中学校間での移行がスムーズに
いかないという問題も出てきますよね。
こう見て行くと、必ずしも良いことばかりでは
ないような気がしますが、皆さんはどう感じますか?
動き出してみないと分からないというのも事実ですので、
来年度以降を注視していく必要がありそうです。