途中式って必要?!

h-nakanishi

勉強が苦手で塾を探して・入塾後初めて授業をして
たくさんのお子様を指導してきて
算数・数学が苦手な子に共通していることは、
途中式を書かない子が多いことです。

そもそも途中式って書く必要あるんでしょうか・・・?
答えが合っていればいいんじゃないの?!
みなさんは、どう思いますか・・・?

講師;「これ、途中式はどこにあるの?」
生徒;「頭の中。」

講師;「ちょっと間違いが多いかな・・・?途中式は?」
生徒;「途中式って何ですか?」

講師;「この答えどうやって出したの・・・? 途中式教えて?」
生徒;「ここに書いてるよ。(メモ・筆算)」

教室の授業内でこんなやりとりよくあることです。
講師は必ず途中式を確認したくなります
生徒は、途中式を省きたがります
理由はさまざまです。
途中式の存在を知らない。頭でできる。面倒くさい。

さて少し前置きが長くなりましたが
途中式について、教室は途中式が大事だと思っています。
途中式を書かない子は勉強が苦手になる傾向はあります。
途中式を書く方が得点として上がりやすいです!

確かに、ソロバンや計算塾に通っていた子など途中式を書かずとも正答する子はいます!
それでも途中式書いて欲しいのです☆
それは、どのような過程を経て答えに至ったのかを知りたいからです。

講師;「途中式大事だから書きなさい!」
生徒;「答えあってたらいいんじゃない?! いらないっしょ!」

講師;「全部合ってる? じゃあ間違ったここは、どこが間違えてるの?」
生徒;「・・・」

講師;「答えも大事だけど、これから難しくなったら途中式書かないと行き詰るよ」
生徒;「その時は書くし。」

我々としては、答えを正答することも大事ですが、目の問題だけではなく
何でその答えを導いたのかというその子の考え方、ミスになる元を探っています。
その先も見据えて一人で解けるようにと思って指導しています。

幸い、教室には高校生もいるので、高校生の実際のテスト問題・解答用紙を使って説明します。
講師;「いいもの見せてあげる! 高校生になったらこういうテストになるんだよ!!」
生徒;「え?ナニコレ? どこに答え書くの?」

高校の定期テスト、大学一般入試では途中式も得点の対象になります。
そして、途中式の方が配点が高いのです!
講師;「高校生は、答えよりも途中式が大切なんだよ。 答えが違ってても途中式で得点できるんだよ。 ここ見てみ。」
生徒;「全部で4点? 書かなかったら・・・1点??」
講師;「まぁ実際は、高校の問題で途中式ナシで頭の中で計算できる問題はないけどね~!」

もちろん途中式を書くことで時間がかかってしまうかもしれませんが、
途中式を書くことで慎重さが生まれミスが減る
後で見直しをする時ミスの原因が分かり苦手が解消しやすい
学年が進んで数学では途中式により減点や加点がなされる
小・中学生での得点が少なくなる原因の多くは不注意によるミスです。
途中式がいい加減であるためのミスが圧倒的に多いです。
途中式を書かないで数学の高得点をとる子はほとんどいません

まとめとして
計算力があり、今の所問題がないのであれば途中式は必ず書かなくてもいいです。
書くべき時に書ける子供には何も言う必要は無いですし、書くべき時に
書けないような子供はきちんと書けるように練習しておくのが正しい勉強法です。
(もちろん最初から書くべき時にだけ、正しい書き方で書けるような生徒は
非常に少ないため、多くは練習・指導が必要になります)
学年が進むにしたがって、計算は長く複雑になっていきますから、
途中式を書くことの重要性は増していきます。
個々の状況に合わせて先を見据えながら勉強法の一つとして指導していっています。

 

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