進化と退化!

h-nakanishi

写真は、記事とは特に関係なくS先生提供の北海道一周ツーリング写真です。

今回の担当は、
恩多町教室・教室長の中西です!

前回の記事では、【カタツムリとナメクジの違い!】について記事を書きました。
殻があるか?ないか?ポイントで、
殻が進化の過程で退化していったんですよ。
↑ココなんすよ!
進化で退化??
書きながらこの表現に引っかかって・・・この表現を避けたんです。

進化と退化は対義語なんじゃないのか?!・・・
Weblioの対義語辞書では「退化」となっています。
・「進化」:望ましい状態へ洗練されていくこと
・「退化」:望ましい状態から遠のいていくこと
このように定義して使うと「退化」が正解ということになりますが、
環境適応のために生物が新たな器官を備えていくことを「進化」と捉えれば、
「退化」は適応の過程で器官を失っていくことですので、反対の意味で使われています。
しかし、「進化」を環境に適応することの意味で捉えると、
「退化」も環境適応の「進化」の一形態です。対義語とは言えません。

そもそも、退化という概念は、進化に方向があるという前提に基づいています。
ですが実際は、進化は進行方向を持ちません。
自然選択は単に、生き物を環境に適応させるだけで、環境が変化すれば、何が有益かも変わります。
進化とは、あらかじめ定められた方向へ進むものではないのです。

と、ちょっと話が堅苦しく難しくなっちゃいましたね。。。
例えば、ペンギン。
鳥なのに飛ばずに海中での狩りや極寒地での耐性を身につけました。
また、ヒトの尾もそうです。
ヒトに繋がる系統では尾が次第に小さくなり、ヒトにおいては外見的には消失しました。
木々を伝って移動する必要がなくなったために、尾が役に立たなくなったからです。

生き物の世界では、退化は進化の対義語ではなく、その一側面です。
「前向きvs後ろ向き」、「進化vs退化」という思考には、
私たち人間の主観がかなり影響していそうですね。
進化は、自らがすべき仕事をしているだけなのです。
そう考えると、進化とは適応なんですね!

 

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