先日、小4の授業で『ごんぎつね』を学習していることを紹介しましたが、
小3の授業では『ちいちゃんのかげおくり』を学習しています。
太平洋戦争中の空襲で家族とはぐれてしまった少女・ちいちゃん。
ひとりぼっちになったちいちゃんは、“かげおくり”という遊びを思い出します。
やがて青い空の中に見えた家族の姿を追いかけるように、
ちいちゃんは平和への願いを残して旅立っていく物語です。
小3の国語から戦争を題材にした物語が扱われます。
戦時中の状況を想像することの難しさに加え、
そもそも“かげおくり”を知らないと、この遊びの面白さが伝わりません。
教室では3週に渡って学習を深めていきました。
ふと、生徒から「この話、先生の小学校のときもやった?」と聞かれました。
どうやら生徒のお母さんが小学校のときに習ったよーとお話されたみたいで、
私にも聞いてくれました。
私は教える側として毎年扱っているので、
自分自身も小学校のときに教わったかどうかの記憶は確かではありませんでした。
そこで、いつからこの物語が教科書に扱われているのか調べてみました。
『ちいちゃんのかげおくり』(あまんきみこ作)は、
光村図書の小学校3年生の国語教科書に1986年度から掲載されたことが分かりました。
1982年に発表された『ちいちゃんのかげおくり』は、
わずか4年後の1986年度には小学校の国語教科書に掲載されたようです。
- 戦争を子どもの視点で描いている
- 平和の大切さを考えられる
- 情景描写や心情描写が豊か
- 小学校3年生でも読める文章量と内容
という点で、国語教材として非常に優れていたのでしょう。
驚いたのは、この作品が掲載されてから40年近くにわたり、多くの子どもたちに読み継がれていることです。
戦争を知らない時代の子どもたちが増えた今だからこそ、
『ちいちゃんのかげおくり』には大きな意味があるのかもしれません。
物語を通して、平和とは何か、家族と過ごせる日常がどれほど大切なものなのかを考えるきっかけになっています。
ちなみに…冒頭の生徒との会話には続きがあります。
その生徒によると、お母さんは「私も小学校で習ったよ」と話してくれたそうですが、お父さんは「そんな話は習っていないなあ」と言っていたそうです。
私よりも若いお父さんなので、年代的には習っていても不思議ではありません。
そこで生徒と一緒に、
「お父さん、もしかして授業ちゃんと聞いてなかったんじゃない?」
と笑ってしまいました。