周期ゼミ②!

h-nakanishi

今回の担当は、
恩多町教室・教室長の中西です!

前回の続きです!
素数ゼミをネタにして記事を書いています。

なぜ13・17年周期なのか?15年や18年ではダメなのか?
その秘密は 「最小公倍数」にあります。
素数同士だと、最小公倍数が素数でない数よりも大きくなるからです。

はい!これだけ言っても意味わかんないですよね・・・?
ここからはちょっと算数のお話が入ってきます!
前回も書きましたが初めのうちは周期はなかったと考えられています。
地球の長い歴史とセミたちの進化の中で結果的に13・17年周期のものたちが生き残ったと考えてください。
例えばある年、15年と18年と周期が違うセミがいっしょに出て、子どもをつくったとします。
15年ゼミ同士と18年ゼミ同士で交雑すると、
15年後に15年ゼミが、18年後に18年ゼミが地上に出てみたら、他の周期のセミはいないので、以前よりもずいぶんと数が減ってしまっています。
そして、15年ゼミと18年ゼミで交雑すると、その子の周期はどうなるのでしょう。
16年だったり17年だったりするかもしれません。同様に、地上に出てみると以前よりさらに数が減ってしまっています。相手がいないのです!
このように、たまたま15年ゼミと18年ゼミが出会ってしまうと、何万年もかけてどちらのセミも数が減っていきます。
交雑の回数が多ければ多いほど、周期が乱れ、先に絶滅してしまうのです。

一方で、素数が周期の17年ゼミが入ると最小公倍数が大きくなるので、
(素数は他の数と共通する約数を1以外持たないので、最小公倍数が大きくなる)
つまり、他周期のセミと素数ゼミと出会う機会が圧倒的に少なくなり、素数ゼミは、周期年数が違う群れと交雑しにくくなります。
すると、17年ゼミ同士で交雑するようになり次に地上に出るのも同じ17年後になるのです。
こうして、何万年何十万年も過ぎ、最小公倍数が小さい周期のセミは減っていき、最小公倍数が大きい「素数ゼミ」だけが生き残っていったのです。
素数に潜む“最小公倍数を増加させる”というシンプルな仕組みが、素数ゼミたちの繁栄に結びついたというわけです。

異なる素数周期を持つセミたちが同時に羽化するタイミングは、前述した最小公倍数が大きいという問題から滅多に起こりませんが、
計算上13年ゼミと17年ゼミの同時羽化は221年周期で発生します。
そして、その周期が2024年なのです!
次にこの現象が起こるのは2245年と予想されており、今現在生きているひとにとって、おそらくこれが唯一の機会となるでしょう。
まぁ昆虫が嫌いな子も多いので別にもっと先でもいい!というかもしれませんが、
素数や最小公倍数など数学や算数で出てきたものも
使うんだ!と知っておいてください。

 

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